ご遺族様からのご質問「遺品整理のコミコミ料金って得なの?」
遺品整理のコミコミ料金って得なの?
遺品整理のお見積りの際に、
ご遺族様から
このようなご質問を頂きました。
■ーーご遺族様からのご質問ーー■
「遺品整理業者のホームページを見ていると、
『コミコミ料金』
ってあるんですけど本当に得なんですか?」
■ーーーーーーーーーーーーーー■
とても鋭い質問だと思いました。
このご質問について、お答え致します。
回答した内容の目次
・ コミコミ料金の目的(初めて耳にした方のために)
・ コミコミ料金は心理トリック!?
・ コミコミ料金の危険性
・ 良心的な見積りについて
|
上記の順でお話しさせて頂きます。
コミコミ料金の目的
遺品整理業者のホームページで
コミコミ料金の比較表はよく目にします。
下記の図のように
他社と自社とのサービスの比較を
棒グラフで表しています。
※下記の図はイメージです。
「コミコミ料金表示」の目的は
一般的に以下の2つです。
1. 追加料金の不安を排除してあげる。
2. 他社とのサービスを比較して自社のサービスをお得に感じてもらう。
|
この2つの観点から見ると、
コミコミ料金は良い方法だと思います。
ただ、他社の料金体制と比較されても
それに基づいた根拠のあるデータがないため
「本当にお得なのか、どうなのか」
は、微妙なところであります。
ご質問者(ご遺族様)も恐らくこの点に
お気づきになられたのではないかと思います。
コミコミ料金は心理トリック!?
コミコミ料金によく似た方法に
実質ゼロ円商法があります。
これは、携帯電話会社などが
過去に使われていた手法です。
たとえば、
8万円の携帯機種が、
新規契約もしくはキャリア乗り換えで、「実質ゼロ円!」
|
聞いたことがあると思います。
8万円がゼロ円!とても魅力的です。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
これは心理トリックで
実質ゼロ円ではありません。
毎月の携帯使用料の中に機種代金は
コミコミで含まれています。
遺品整理業者のコミコミ料金も
これに近いシステムだと思います。
ただ、コミコミ料金がいけないのではなく、
「コミコミ料金を利用して、
自分たち(業者側)にも都合の良い
見積書を作成することもできる」
というお話です。
ではもう少し、深掘りします。
コミコミ料金の危険性
コミコミ料金で良心的にお安くサービスを
ご提供されている業者様もいらっしゃいます。
ただ、コミコミ料金は文字通り
全てのサービスを合算しますので、
お見積りの明細を『一式』で
片付けることができます。
【コミコミ料金のお見積り例】
項 目 | 数 量 | 単 価 | 金 額 | |
1 | 一戸建て 4LDK | 一式 | ー | 350,000円 |
2 | 消費税 | 10% | 35,000円 | 35,000円 |
3 | お買取 | 一式 |
20,000円 |
20,000円 |
4 | 合 計 | 365,000円 |
単刀直入に申しますと、
コミコミ料金はある意味
“業者にとって都合が良い”
という言い方もできます。
【都合の良い理由は2つ】
理由その1:処分費用のごまかし
万が一、トラック台数が予定より少なくなったとしても 見積書は一式なので、ご遺族様にはわかりづらい。
理由その2:見積り金額を変更しやすい
相見積りで相手業者と競り合った場合など、金額を安易に変更しやすい。 (裏を返せば、値引き前提の金額を計算して提示している)
※コミコミ料金をサービスとされている業者様が全て当てはまるわけではありません。 |
良心的な見積りについて
良心的な見積りとは、
できる限り「一式」で書かれていない見積り
だと私は思います。
もちろん、
項目によってはどうしても
「一式」ではないと金額が
出せない場合があります。
たとえば、くらのすけのお見積書には
一式と書いた項目が2箇所ほどあります。
1つは、廃棄処分費用です。
廃棄処分費用の見積書はまず、
提携業者(一般廃棄物運搬業者)
から送られてきます。
その見積書が一式で記載されていた場合
一式と書かせて頂きます。
もう1つは、お買取の項目です。
個々にお値段が付かないお買取り品があった場合は
まとめて一式でお買取させて頂いております。
くらのすけの見積書の明細は
大きく分けると以下の7項目です。
1:廃棄処分費用 (当店が一般廃棄物運搬業者に支払う金額です。 こちらの原本をご遺族様にお見せすることもございます)
2:車両台数 (実際に使用するトラックの台数を記載します)
3:人件費
4:リサイクル料金が発生する家電品(必要に応じて)
5:オプション料金(必要に応じて)
6:買取品(個別買取・まとめて買取)
7:お値引き
|
この項目から更に、具体的に記載しますので
詳細欄は多い時で15項目以上になる場合もございます。
項目が多い=良い見積り
ではありませんが、一番大切なことは、
『ご遺族様の納得のいくお見積書』
です。
大雑把で不透明な見積書は、
不安や疑問が生まれます。
その時点で、“ご用命は無い”
と思っています。
今後、遺品整理で相見積りを
取られる機会がございましたら、
本記事を思い出して頂ければ幸いです。
また、本記事に対してご不明な点や
疑問点などございましたら、
メールで構いません、
何なりと仰ってください。
それでは、最後までご覧頂き
ありがとうございました。
寺本
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