姫路市の遺品整理|老後に建てた家、完成2年後に妻を失い…その10年後

姫路市でご依頼いただいた遺品整理。
生前の経緯があまりにも切なく、
作業前から胸が重くなりました。
故人は70代の男性。
依頼人は次男さん(40代)で、神戸在住です。
老後の夢を形にした「5LDKの家」
「貯金と退職金で家を建て、
老後は夫婦でのんびり過ごす」
これが、お父さんお母さんの夢だったそうです。
定年退職後、その夢は形になりました。
完成したのは、
デザイナーズ住宅の2階建て5LDK。
奥さまのこだわりが詰まった、素敵なお家でした。
2階には、兄弟や各孫が家族で
里帰りしたときに使う部屋まで
用意されていたと聞きます。
「いつか家族が集まる家」。
そんな未来を思い描いて建てられた家でした。
完成から2年後、妻が他界
しかし、その家が完成してからわずか2年後、
奥さまが他界されます。
老後を一緒に過ごすはずだった家で、
夫は一人になりました。
それでもこの家に住み続け、
10年の月日が流れます。
家はその間、
暮らしを支える場所であり続けた一方で、
失った時間を静かに抱え続けていたようにも感じました。
息子さんたちも、辛かったことでしょう。
残された現実的な決断
そして10年後、旦那さまも他界。
遺品整理の依頼は、次男さんからでした。
仕事と家庭を持つ中で、
実家の管理・整理・今後の方針を決めるのは
簡単なことではありません。
ご兄弟で話し合いを重ねた結果、
この家は誰も住まないため、
不動産会社が入り売却するという
苦渋の選択に至りました。
遺品整理は片付けの作業であると同時に、
人生の区切りをつける作業でもあります。
「残したい気持ち」と「前に進まなければならない現実」。
その間で揺れる気持ちが、
現場の空気から伝わってきました。

家に残っていたのは、夫婦の時間そのもの
使われる予定だった2階の部屋。
丁寧に選ばれた設備。
奥さまの趣味がにじむ空間。
どれもが「老後を穏やかに過ごすため」
の選択だったはずです。
立派な家だから大変なのではありません。
思い出が多い家だからこそ、
整理には覚悟が必要になる。
遺品整理をしていると、何度も感じることです。

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