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骨董・焼物の魅力 「萩焼」

骨董・焼物の魅力 「萩焼」

 

萩焼

 

 

萩焼の歴史

 

萩焼は山口県の萩市、長門市、山口市、阿武郡阿武町で

16世紀頃から生産されている陶器です。

 

1604年 藩主・毛利輝元の命によって、

朝鮮人陶工である李勺光(リシャッコウ)と李敬(リケイ)の兄弟が

城下で御用窯を築いたのが始まり。

 

そのため、当初は朝鮮半島の高麗茶碗に似たものでした。

 

日本の西洋化にしたがって多くが消滅していきますが、

三輪休雪が「休雪白」という独特の作風を確立し、

 

1970年 三輪休和(十代三輪休雪)

1983年 三輪壽雪(十一代三輪休雪)が

人間国宝に認定されています。

 

また、十二代坂倉新兵衛は萩焼を全国に広め

不振衰退から救ったことにより、「中興の祖」と呼ばれている。

 

 

萩焼の特徴

 

茶碗

 

萩焼の特徴は独特のやわらかい風合いと、

焼き締まりの少ない陶土を用いることにより、

釉薬(うわぐすり)の収縮率の違いが生まれ

表面に「貫入」という細かなヒビができるのが特徴です。

 

浸透性・保水性・保温性が高く、使うたびに水分が浸透し、

器の色合いがだんだんと変化。

 

「萩の七化け」と呼ばれ、人気があります。

 

 

高台(こうだい)と呼ばれる器の足の部分に

切り込みを入れたものが多く見られます。

 

これは切り高台と呼ばれ、萩焼の特徴の1つとして

よく挙げられるものです。

 

萩茶盌

 

素朴なものが多く、絵付けなどの装飾はほとんどありません。

 

土の配合、釉薬の掛け具合、刷毛目、焼成の炎によって生まれる

独特の風合いが生み出されます。

 

色彩は土の色を生かした肌色や枇杷色、褐色、灰青色、白色などの

限られたものが主流です。

 

三輪休和作

三輪休和作

 

1826年創窯の「泉流山」では、

昔ながらの足蹴り轆轤(ろくろ)を使用しています。

 

陶磁器焼成のための窯の一種である登り窯を使っ

てしっかりと焼き上げることで、上質な焼き物を生み出しています。

 

窯変(ようへん)と呼ばれる薄ピンクの色合いは、

登り窯の偶然によってしか出せません。

 

 

窯変(ようへん)とは、窯の内部で生じた色の変化のことを言い

窯の炎による現象であることから「火変わり」とも呼ばれています。

 

 

窯変夫婦湯呑

萩焼窯元泉流山 窯変夫婦湯呑

 

 

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