悪徳業者はこうやってあなたに近寄ってくる!
まず、こちらの画像をご覧ください。
平成19年度~22年度の過去の被害者相談件数と
年齢別件数になります。
現在令和1年ですので、8年以上前の統計になりますが、
年々相談件数は増加し、22年度には急増していることが
上記のグラフからわかります。
また、60歳以上の被害相談が半分以上を占めています。
その中でも、被害人数が最も多い商法は
「押し買い(無理やり買取る)」です。
高齢者が狙われる理由は
「孤独」と「無知」
そして
「弱者」にあると言われています。
「強引で怖かった…」
「売りたくないモノまで、持って帰ってしまった…」
「目的の品を出すまで帰ってくれなかった…」
など、被害に遭われた方の
悲しいお声がワースト3に上がってきます。
では、どのような手口で
あなたに近寄ってくるのでしょうか。
悪徳業者はこうやってあなたに近寄ってくる
手口その1:営業電話
「履かなくなったクツなどないですか…」
と電話がかかってくる
悪徳業者の最初の目的は、
対面の予約を取ることです。
どこのご家庭にでもあるお品で、
尚且つ処分に困っていそうな品を引き合いにして、
無作為に電話をかけてきます。
以下はよく引き合いにされるお品です。
・クツ ・衣類 ・着物 ・食器 ・人形 ・カバン ・本(辞書、専門書、教材) ・地方によっては火鉢… |
女性からの電話例
「履き古したクツやいらない古着などありませんか?」
「何かひとつでもあれば買取させて頂きます・・・」
電話をかけてくるのは女性で、
やって来るのは、ほとんどが男性です。
男性からの電話例
「今、〇〇町〇丁目(あなたの住所)で
要らない着物やスーツなどを
買い取ってるんですけど何かありませんか?」
「すぐ近くまできているので、
査定だけでもさせて頂きましょうか!」
と、すぐ近くにいることをアピールし
対面の予約を取ろうとします。
手口その2:目的は貴金属
電話口で買い取る(無料で引取る)
と言われたお品には全く興味がありません。
なぜなら、彼らの目的は
「貴金属や宝石・ブランドバッグ・高級腕時計」
などの換金性の高いお品だからです。
また、目的の品が出てくるまで、
なかなか帰らないケースがほとんどです。
因みに男性の方(旦那や息子)と一緒にいる場合、
すぐに帰る査定員もいるそうです。
手口その3:興味のない品は買い取らない
興味のない品は買い取らないか、
もしくは1,2点だけ持ち帰るか、
このどちらかです。
以下は、出されたお品を断ってくる
代表的なパターンです。
断りのパターン1
出されたお品の写真を撮り
「メールで本社に送る」と言います。
しばらくすると、本社?から電話がかかってきます。
電話を切ると
「どれも値段が付かない(無料でも引取りできない)」
「他に使っていないアクセサリーやブランドバッグは無いか?」
と聞いてきます。
断りのパターン2
査定をする振りをします。
そして「こんなデザインは、今の時代に合っていない」
と断ってきます。
ここで、あなたが
「何でも買取(無料引取り)してくれると電話では言っていましたよ!」
と反論すると、
「こんなものが売れるとでも思っているんですか!無料でも引き取れません」
と逆切れする査定員もいるそうです。
ほんとうにヒドい話しです。
手口その4:アクセサリーやブランドバッグ出せ出せ攻撃
悪徳業者のほとんどが県外からやって来ます。
目的の品が出てこない場合は、
県外から来たことを引き合いに出します。
例えば、兵庫県での買取りだと
「大阪から来たのに、このままでは足代にもならない…」
と主張します。
そして、
「貴金属やブランドバッグなど、使っていないものがあれば出してくださいよ!」
「今だったら強化買取しているんで」
などと執拗に迫ってきます。
挙句の果てには、
「指に付けている指輪でいいから分けてくれ」
「売るまで帰らない!」
と居座わるケースもあります。
このような時は、モノを探しに行く振りをして
警察に通報してください。
手口その5:貴金属や宝石をスズメの涙ほどで買い取る
「手ぶらで帰すのは悪い」
と同情される方や、
「早く帰って欲しい」
がためにアクセサリーや高級バッグなどを
渋々出される方もいらっしゃいます。
ところが、
「これはデザインが古い。そもそも本物(金、プラチナ)ではない」
などと本物を偽物と偽り、
スズメの涙ほどで買い取るのです。
これは“故意の不告知”という罪にあたり、
事実を伝えず嘘を伝えたとして、
法人の場合1億円以下の罰金、
業務停止命令違反は懲役3年の重い罰則が課せられます。
「早く帰って欲しい…」そのような理由で、
大切なお品を安易に手放すことだけは、
避けて頂きたいです。
悪徳業者は、
「無料引取り」
「何でも買取り」
「高価買取」
こういった言葉を巧みに使ってくるので
私たちにとって都合の良い提案には、
冷静な判断で対処して頂きたいものです。
寺本
参考記事:お金を掛けずに不用品を処分する方法
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